最近のゲーム『英雄伝説 黎の軌跡』

クリアしてから大分寝かせてしまったんだけど、『黎の軌跡』終わりました。
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クリアタイムは136時間。こちらは最終的なコネクト結果。
『空』あたりの面倒な書籍集めを思い出せば、最近のシリーズのコンプ要素はだいぶ楽になったもんだと思っていたら、結構いろんな要素をコンプできずに終わるというw
映画コンプもそうだけど、コネクトイベントなんか計画的に消化しないとALL MAXにするの面倒じゃないですか。
アライメント全部Lv5ってのも同様で、適当にやっているとコンプリートは案外難しいんじゃないかなぁ。


『創の軌跡』をもって、「空、零/蒼、閃」の軌跡シリーズ前半戦が折り返し、一新となったという『黎の軌跡』。
その変化の象徴としてゲームシステムに色々手が入りましたが、多分キモというか売りとも言えた戦闘システムの変化は、そこまで違和感無く対応できたかなと思います。
フィールドアクションとコマンドバトルの切り替えというのがどういう物かと思えば、移動フィールドと戦闘フィールドをシームレスにする事で、移動と戦闘を統合した訳です。
従来の「軌跡シリーズ」において誰もがやっていたフィールドアタックは、あくまで先制攻撃のための儀式だったのを、そのまま戦闘として取り込んだのは面白いと思います。
フィールドアタック時のパーティーメンバーの行動は指示も出せるAI行動ですが、おかしなアクションがあるわけでもなし。
この辺、『イース』シリーズでアクションRPGも作っている(最近はパーティーを組んだシステムにもなっている)ファルコムらしい方法論だと思います。
もっとも、このやり方は進歩でもあるし、まだまだ改善の余地はある。
まず、フィールドアタックとコマンドバトルの「切り替え」というには不十分で、実際プレーする前はコマンドバトルからフィールドアタックにも切り替えできるのかと思ったら、できるのはあくまでフィールドアタックからコマンドバトルへの移行のみ。
さらにボス戦、イベント戦はコマンドバトル固定ですからね。
旧作では、モンスターとある程度レベル格差ができたらエンカウントのシンボルをフィールドアタックで一撃で消せたのに、フィールドアタックが戦闘になった事で一撃では消せない状態になってしまい、ややプレー時間に影響がでてしまったように思います。(真面目に全別させる必要は無いのに、全滅させたくなるサガ‥‥)
それと、『イース』アクションに慣れていればジャストガード/ジャストムーブは苦では無いけど、そこにトロフィーやアチーブメントを付けてしまうのは、アクションRPGが苦手で避けていた人には厳しいんじゃないですかね。

そんなバトルの切り替えに対応していけるのかだけを心配していたら、実際に戸惑ったのはコマンドバトルに入ってから。
アクティブタイムバトルATB)形式も従来から変更があったのと、これまで続いていたオーブメントの仕様に結構な変化がありました。
まずATBですが、これまでは敵味方入り交じって一本のバー上に示していたので、誰の行動が来るか解りやすく、だからこそ遅延をしかけてどうイニシアチブを取るかの戦略性がありましたが、それが解りづらくなってしまった。
その関係か、Sクラフトの割り込みタイミングも解りづらくて、ATBの効果に対する割り込みキャンセルもやりづらくなったかなぁ、と。
Sクラフトも運用の考え方が変わり、CPは200まで溜められるけど消費はCP100固定になった事で、200溜めて一撃必殺というより、ガンガン先手を打ってぶっ放す(場合によって2連発とか)使い方になったかと思います。まぁその事自体は、出し惜しみして使わずに終わってしまい、意識しないと使わない可能性が高かった従来の仕様よりは良い変化だと思いますが。
そして、新オーブメントのザイファ、というかシャードスキル。
シャードスキルは、各コマンドアクション(攻撃、アーツ、防御)に付属効果やキャラクターの自動強化をしてくれるシステムで、これによりダメージを追加で載せたりキャラを自動で強化してくれる。
そのシャードスキルを発揮するためには、クォーツの持っている属性値を組み合わせて、シャードスキルを使えるようにしなければならない。
なので、従来のオーブメント気分でやってちゃ全然使えないわけです。
こっちこそもっとアピールしといてくれよ!と思ってしまったけど、実は情報は出ていたし、チュートリアルを真面目にやっていれば理解できたんですけどねw
そもそも、シャードスキルの仕組みは『空』時代のアーツのためにクォーツを組んだシステムへの原点回帰なんですよ。『閃』シリーズのオーブメントに慣れすぎてしまったw
今回は進行優先でノーマルでやったのでシャードスキルが適当でもどうとでもなったけど、難易度を上げて遊ぼうと思ったら、最初から適切にスキルを組んで追加ダメージを載せたり、自動強化をしないと大変だと思います。

システムの変化に対する感想としては良いも気になるも合わせてこんなものとして、一つ、これはシンプルに改善要求としてあげたいのは戦闘時の画面UI。
『閃3』以降の画面がフルHD化&よりスピーディーな画面表現になった事で、キャラクターのパラメーター情報がまーったく読みづらくなった。
フルHD化により文字やなにやらが小さくなった事で、強化、弱体化、バッドステータスのアイコンがよく解らないのに加え、今回シールド系のスキル・アーツが耐久力制になった事(これ自体は良い変化だと思う)で、耐久力がHP表示と交互になったので、現在の状態が本当に解り辛い。
まだシールドは張られているのか、まだ強化は付いているのか、何かバッドステータスが付いているのか、この辺を読み取るのが本当に面倒。面倒だからなんとなく気分でやったw
ノーマルだったから大丈夫だったけど、シビアな戦いになる高難易度では辛いと思うんですけど。
ゲームシステムへの大胆なテコ入れという点では一定の成果ではあったと思うので、諸々を上手い事ブラッシュアップして欲しいところです。

システム関連の感想はこんなものとして、次はストーリーやキャラクターについて。
ある意味、エレボニア帝国が常に軸にあった旧シリーズから舞台も登場人物も刷新されたので、共和国というどんな世界なのかってのは注目していたところ。
なんとなくヨーロッパ的雰囲気があった旧シリーズから、一気に東西アジア感満載になりましたねw
この「どんな国だ!?」感が表現したい共和国感なんでしょう。終盤のオラシオンがエレボニアとかあっちを思わせる分、逆に違和感を感じてしまう街並みだった。
思いきった変化だなというのが、主人公ヴァンのキャラ付け。
これまで15~19歳くらいの学生&若造の主人公だったのが、いきなり24歳のオッサン(アーロン談)へ。
思い切ってはいるけど、良い判断だとは思います。
作品としての都合を考えると、
一つに、将来的にシリーズ主人公が合流する可能性を考えた場合、作中時間内の他のシリーズ主人公と近い年齢である事。これは誰もが指摘する話。
二つ目に、メタ的な理由も兼ねる、裏解決屋という生業の妥当性を示す年齢である事。これは個人的に裏解決屋という設定が都合が良いことを考えたなぁと思う事と関連しますが、ここまでシリーズを積み重ねた事で、おおよそ世界観・登場人物・勢力は明らかになっていて、シリーズをどれだけやってきたかに寄らず、ユーザー側が知識を持っちゃっているんですね。
それをまた作中でイチから説明して「ええ!?初めて知りました」とか主人公達にやられてもなんか盛り上がらない。それよりは「まぁ、知ってますけどね」という主人公達――せめて主人公だけでも――の方が、プレーヤーとの知識のシンクロという点でも違和感無いし、余計な説明プロセスを省くのに都合も良い。
遊撃士、国家組織、さらには身喰らう蛇についても多少の知識がある事に、可能な限り無理のない裏解決屋という職業は有りだと思うし、そんな仕事をやっている年齢として、20代中盤というのは、現実的には若造でも精神年齢が高くなるファンタジー創作においては十分妥当かな、と。
それに伴って狙い通りなのか偶然の産物なのか、どこか達観している苦悩を抱えた主人公が、パーティーインしてくる若年層メンバー達のまっすぐさに突き動かされるというのは、若さ故に苦悩していた主人公達が色んな大人達に導かれていくという過去シリーズと対比的で興味深いなと思いました。
この構図自体は『空3rd』のケビンと同じようではあるのだが、現状のケビンの扱いを考えるに‥‥なんだろう、ケビンの立ち上げが上手くいったと言えなかった事に対するリベンジのようにも思える。

ストーリーについては、これも誰もが指摘している事だろうが、今回はポンポン死人が出るというのが、馴れ合いか!と散々言われてきた従来のシリーズと比べて、ストーリー上に良い殺伐感というか緊張感を生んでいたと思います。(5章はもうちょっと殺伐としていいと思うけど)
それに寄与したアルマータの悪役っぷりも評価されるべきなんでしょうね。特にキャラ公開時はヘタレ敵キャラと見越されていたメルキオルが、こんな大活躍だったのは良い意味で予想外だったと思います。
その分、アレクサンドルとヴィオーラが完全に割食った感が残念ですけどね。キャラのバックボーンが違うという事情はあるしても、2章か4章はメルキオルはお休みにして2人に任せた方が良かったのでは。

結社は、今回ある意味思い切ったなぁと思う一つで、完全に味方にしてくるとは思わなかったなw
ストーリー上の都合で言えば、多分『創の軌跡』のエピソードで語られたように、共和国政府との不可侵契約が遂行されているからかもしれない。
まぁ、それならそれで何しに共和国来ているんだ?っていう謎も具体的にはなっていないわけだが。
その点、ひとまずのストーリーは完結しているんだけど、ストーリーを動かしていた謎は全然解けていないんですよね。
結局ゲネシスってなんだよとか、ゲネシス1個まだ見つかっていないとか、そもそもアルマータはどこからゲネシスの使い道を知ったんだとか。
他、やはり『創』の時に語られた東方から崩壊が進んでいる現状や、「宇宙基地」という気になるワードも出てきたわけで。
まぁ、全部が全部続編で解決するとは思ってませんけど(笑)、続きが楽しみです。


誰が言ったかヴァンの属性は阪田銀時なのだが、主人公がおっさんで声が小野Dでアンダーグラウンドな仕事してて美少女に押しかけられて集める物が(に)ジェネシスがあって「グレンデル」も出てくるんだから、『ディメンションW』だこれ!
アニエスが押しかけ全裸土下座してたら間違いなかったですね(エー
ミラの声優だれだっけ?と調べたら、上田麗奈でニナやってるじゃねーか。

「軌跡」シリーズ最新作、PS5/PS4英雄伝説 黎の軌跡II -CRIMSON SiN-」2022年秋に発売決定!

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という訳で、既に発表済みの『黎の軌跡II』です。
赤グレンデルが出てきたりしていますが、思えば『黎の軌跡』発表時のイメージイラストから想像できた事は何も当たらなかったのでw、深く考えずに続報を待ちましょう。
ウジウジ悩み事を抱えていたヴァンもエレインも、1作目で全部解決したので、エレインは晴れてパーティーインなんですかね。