最近のゲーム『Return of the Obra Dinn』

『Return of the Obra Dinn』クリアしました。
1週間でのクリアだったけど、パズルみたいなもので一つ解け始めるとトントン拍子に進めちゃうのでそんなペースで終わり。
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OldPCを意識した画面表現というかデザインで気になっていたんですよね。
漢字Talk以前のMacOSだったらハイパーカードで作られてそう。

ゲーム内容はサスペンス‥‥と思わせといたホラーアドベンチャー
5年前に消息を絶ったオブラディン号が英国ファルマス港に帰還。被害状況査定のために保険調査員が調査にやってきて船に起こった真相を探る‥‥というもの。
情報として与えられているのは手記に書かれた乗員名簿と、船上の出来事を描いた3枚のスケッチ、そして懐中時計を使う事によって船内にある死体の死の瞬間を見る謎の力(?)。それらの情報から推理をして、乗員60人の消息を明らかにするわけである。
ゲームのルールとしては、手記に書かれた全10章で別けられたエピソードの中で、各場面ごとに死亡した人物、関わった人物のイラスト等の情報が記載されており、その人物の名前と、生存しているなら今どこにいるのか、死んでいたらその原因、殺人なら手段と誰が殺したのかを確定していく。
基本的に3人分の正しい情報が入力されると情報が確定するので、それを積み重ねて60人の情報を確定していくわけだ。
最初のリリースが2018年なので、今更ネタバレに配慮をする必要はないと思って以降を書いています。核心には触れないけど。
個人的には、推理でありパズルだなぁと感じました。
なんだろうこの解いていく感じ‥‥と言えば、SPIとかにある論理予測問題みたいな感じ。

一般的に国内で「推理アドベンチャー」というと、テキストアドベンチャーが想像されるだろうが、このゲームはとにかく文字情報が少ない。
まとまった文字情報と言えるのは乗員名簿くらいで、後は懐中時計で見る事ができる死の瞬間の僅かな会話。それも、その場面で死んだ人間の発言が解るくらいでそれ以外誰が喋ったかは解らないし、場面によっては会話すら無い場合もある。
そこに表示される文字情報を読み取るだけでは、60人を断定する事は当然不可能。
とは言え、僅かながら決定打になる情報も含まれていて、10人くらいは文字情報から確定する事もできるだろう。
では、それ以外の50人程度をどうやって導きだすか。
結局それを解くのは、与えられているスケッチと死の瞬間の残照という視覚情報、乗員名簿という文字情報、さらに言えばプレイヤーのリアル知識。その組み合わせという事になる。
例えば、19世紀初頭の帆船という舞台設定なので、スケッチから船長や役職クラスは特徴的な格好をしている事が読み取れる。また船員はワールドワイドで色んな人種が居て、特徴のあるビジュアルや会話の中で英語圏以外の言葉が出てくるから、名簿に記載された国籍と合わせてそれも手がかりになる。
これでまた数十人確定できるかなってところなんだけど‥‥。

そうして推測はできていくものの、それでも確信を持って判定できない人物たちがいるんですよ。いや、判定はできるのかもしれない。でも、よっぽどの注意力と閃きの才能が無いと難しいんじゃないか。
そんな能力が足りない凡人としてはどうするのか。それは「総当たり」w
でもね、60人の人物、60人以上の(?)犯人の可能性、50くらいある死亡/生存の手段。これを総当たりするなんてアホらしくてやってられない。
だから総当たりする対象も絞り込んでいきます。当てずっぽうでも、上記システムの通り3人分正しい情報を入力できたら正解になるんだから。

ただ、ここに微妙なワナが潜んでいるな、と。
「3人分の当たり」を確定してしまうと、その確定情報は使えなくなる。
「他の57人は判断材料が無いけど、3人は100%確定できた!」と3人をホイホイ入力する。当然その3人は正解となる。
じゃあ、残りの57人はどうやって導くのか?
そこがこのゲームの“キモ”なんでしょう。
前述の「10人くらいの決定的な人物」は、「3人の正解」を作るための切り札なんですね。
つまり、1人確定が居れば残り2人を当てずっぽうにできる。いや、2人でも総当たりするのは面倒か。それなら、確信は持てないけど2択まで判断できる2名を決めて、当たるかどうか入れ替えて試せばいい。これで残り1枠、1人なら総当たり‥‥も面倒か。でも、せめて4択くらいまで絞れるグループがいるはず。
ということで、

1人目:確信度100%の一人
2人目:確信度70%くらいの二択の二人を入れ替えて試す
3人目:確信度40~50%くらいの3~4人を入れ替えて試す

これで当てずっぽうにしてもだいぶ手間を減らせるはず。というかこうでもしないと確定できない3人目枠をどうするか、が攻略のカギなんでしょう。
最初、絶対に自信がある2人と二択くらいで迷っている1枠の、3人分を入力して当たりを引いて「やったぜ!」と思っていたのだが、途中でこの事実に気が付いて最初からやり直した方が良いかな‥‥?と思ったんだけど、なんとかリカバーできました。
まぁ、例えば最初に確信度の高い10人を使っちゃっても、残りは50人減っているわけで、手掛かりが薄くても絞る事はできるようになっていくんですけどね。
その辺、何気に「3人ずつ当たりを確定する」っていうのも良いバランスだなと思いました。

ちなみに、自分が最後まで詰まったのは「4章出現 その3」と「5章海の兵たち その7」。
手記には一応推理難易度が付いていて、どちらも難易度は高ではあるのだけども、どこで詰まるのかは人それぞれな気がします。
自分がここで詰まった要因は、この時点で対象になりうる司厨士を3人残していた事と、少なくとも自分の感覚では死因が分かりづらいパターンだと思うんですよね。
特に「5章海の兵たち その7」は、死因を悩ませる気満々だよなぁと思いました。

それにしても、完全クリアしてプラチナトロフィーもゲットだぜ!と思ったら、取れていない隠しトロフィーが2つ。
何かと思えばエンディング系のトロフィー。エンディング条件的にトゥルーとノーマルも無いだろうし、そうなるバッドか?
詳細を確認してみると「犯人は船長」と「職務放棄」。「職務放棄」の方はなんとなく分岐ポイントは分かって解決したけど、「犯人は船長」ってのがよく分かんないっすね。
もうここまでやったら攻略情報見てもかまへんか‥‥。

そうそう、攻略する上で最大の難所を書いておきます。3D酔い。